立ち退き料の相場は家賃の何ヶ月分?タイプ別目安と請求できる5つの内訳

監修

賃貸リフォーム研究所 編集部

原状回復・退去費用の専門メディア

賃貸物件の原状回復・退去費用トラブルに関する正確な情報発信を行う編集チーム。国土交通省ガイドラインや借地借家法、民法の規定に基づき、退去者・管理会社双方の視点から解説記事を制作。

賃貸物件で「来年までに立ち退いてほしい」「建て替えのため退去をお願いします」と通告された場合、立ち退き料がいくらになるのかは生活設計を左右する大きな問題です。引越し費用だけでなく、新居の初期費用、家賃差額、慣れ親しんだ環境を離れることへの精神的負担まで、補償されるべき項目は複数あります。

立ち退き料の相場は物件タイプ・賃料・入居年数・立ち退き理由で大きく変動し、賃貸アパート・マンションでは家賃の6ヶ月〜10ヶ月分に各種実費を加えた金額が一つの目安です。公開判例では20ヶ月〜90ヶ月分の事例もあり、画一的な金額は存在しません。

この記事では、物件タイプ別の相場、立ち退き料を構成する5つの内訳、4つの計算方式、判例から見える月数倍率の傾向、立ち退き料を最大化するためのポイントを整理します。立ち退き料を受け取った後の敷金返還・原状回復まで含めた「実質手取り」の試算方法も後半で詳しく解説します。

立ち退き料とは — 借地借家法28条で定められた退去補償

立ち退き料とは、貸主の都合で借主に賃貸物件から退去してもらう際に、貸主が借主に対して支払う金銭給付のことです。法的根拠は借地借家法28条にあります。

借地借家法28条の正当事由

借地借家法28条は、貸主から賃貸借契約の解約や更新拒絶を行うには「正当の事由」が必要と定めています。正当事由の判断要素として以下が列挙されています。

  • 貸主・借主それぞれが建物の使用を必要とする事情
  • 賃貸借に関する従前の経過
  • 建物の利用状況および現況
  • 立退料その他の財産上の給付

つまり、貸主側に建物を必要とする事情があるだけでは正当事由とは認められず、立ち退き料を含む経済的補償を提示することで正当事由が補完されるという構造です。立ち退き料は単なる「お礼」ではなく、正当事由を成立させる法的要素として位置づけられています。

立ち退き料が必要になる典型ケース

立ち退き料の支払いが必要になる代表的な状況を確認します。

  • 建物の老朽化による建て替え
  • 貸主自身が居住・使用する必要が生じた場合
  • 大規模なリフォーム・リノベーションのため空室化が必要な場合
  • 再開発事業による土地活用変更
  • 道路拡張・区画整理など行政事業に伴う立ち退き

いずれも貸主側の都合による退去要請であり、借主の契約違反は要件に含まれません。

立ち退き料の相場 — 物件タイプ別の目安

立ち退き料の金額は物件タイプで考え方が大きく異なります。賃貸住宅では月数倍率と引越し関連費用、店舗・事務所では借家権価格と営業補償が中心になります。

物件タイプ別の相場早見表

物件タイプ相場の目安計算の考え方
賃貸アパート・マンション家賃の6〜10ヶ月分+実費月数倍率+引越し費用+仲介手数料
戸建て賃貸200万〜500万円賃料水準と立ち退き理由による
店舗・テナント数百万〜数千万円借家権価格+営業補償+移転費用
事務所・オフィス移転費用+営業補償規模・業種で大幅変動
再開発(居住用)ケースバイケース数百万〜数千万円規模も

賃貸アパート・マンションの相場感

居住用の賃貸住宅における立ち退き料は、家賃の6ヶ月〜10ヶ月分が一つの目安として広く言及されています。これに引越し費用、新居の敷金・礼金・仲介手数料を加えた合計が借主の手元に残る金額として想定されます。

例えば家賃8万円のマンションの場合、家賃8ヶ月分64万円+引越し費用15万円+新居初期費用32万円(家賃4ヶ月分相当)=合計約110万円が一般的な相場感です。

ただし公開判例では、入居期間が長い・高齢者である・代替物件が見つけにくいといった事情で、賃料の20ヶ月〜90ヶ月分の立ち退き料が認められた事例もあります。賃料2〜5万円の長期入居物件では、家賃換算で80ヶ月分を超える事例も報告されています。月数倍率に明確な上限はなく、個別事情で大きく変動します。

戸建て賃貸の相場

戸建て賃貸は集合住宅より敷地面積が大きく、家族構成も子育て世帯であるケースが多いため、立ち退き料は200万〜500万円程度が一般的です。借地上の戸建て(借家+借地権)の場合は借地権価格も加わり、さらに高額になります。

店舗・テナントの相場

店舗の立ち退き料は居住用とは計算ロジックが大きく異なります。中心要素は次の3つです。

  • 借家権価格(借家権割合方式や収益価格控除方式で算定)
  • 営業補償(休業期間中の利益補填、内装工事費の未償却分)
  • 移転費用(新店舗の内装・設備、什器の運搬)

立地・業種・営業年数・売上規模によって金額が大きく変動するため、数百万円から数千万円、繁華街の長期営業店舗では1億円規模に達するケースもあります。

事務所・オフィスの相場

事務所の立ち退き料は、移転に伴う実費(引越し・通信・内装)と営業補償が中心です。借家権価格は店舗ほど高額にならないことが多く、業務効率や顧客接点への影響を金銭評価する形になります。

再開発に伴う立ち退き

道路拡張・区画整理・市街地再開発事業の場合は、補償金算定基準が公共補償基準に準じます。居住用・店舗用ともに、移転先の確保や移転費用、営業補償を含めた総合的な金額となり、長期にわたる交渉が前提になります。

立ち退き料の内訳 — 5つの構成要素

立ち退き料の総額は、複数の費目を積み上げて算定されます。借主側で請求できる項目を漏れなく把握することが、適正額を確保するうえで重要です。

1. 引越し費用

新居への引越しにかかる実費です。荷物量、移動距離、季節(繁忙期かどうか)で変動しますが、単身で5万〜15万円、ファミリー向けで15万〜30万円が一般的です。特殊な大型家具や運搬経路の困難さがある場合は追加費用を提示します。

2. 新居の初期費用

引越し先の賃貸物件で必要になる費用です。

  • 敷金(家賃の1〜2ヶ月分)
  • 礼金(家賃の1〜2ヶ月分)
  • 仲介手数料(家賃の1ヶ月分+消費税)
  • 火災保険料(1.5万〜2万円)
  • 鍵交換費用(1.5万〜2.5万円)
  • 保証会社利用料(家賃の0.5ヶ月分程度)

家賃8万円の物件への引越しで、合計30万〜45万円程度になります。

3. 家賃差額補償

新居の家賃が現在より高くなる場合、その差額の数年分を補償する考え方があります。家賃差額が月2万円であれば、2万円×12ヶ月×2〜3年=48万〜72万円程度の補償を交渉する余地があります。

4. 借家権・居住権の補償

借家権は賃借人としての権利を金銭評価したものです。長期入居している、居住環境が確立している、近隣との関係がある、子どもの学区などの事情を金銭換算して計上します。事務所・店舗の場合は営業権・営業補償としてさらに大きな金額になります。

5. 慰謝料・迷惑料

立ち退きという生活変化に伴う精神的負担への補償です。法的根拠が明確に定義されているわけではなく、慣習的に立ち退き料の中に含めて算定されることが多い項目です。10万〜50万円程度の幅で交渉される事例があります。

立ち退き料の計算方法 — 4つの算定方式

立ち退き料の金額算定には複数の方式があり、物件タイプや交渉状況によって採用される方式が変わります。裁判例ではこれらの方式を組み合わせて算定されることが多いです。

1. 収益還元方式(差額賃料還元方式)

現行家賃と新規賃料の差額を一定期間(多くは数年)で還元して立ち退き料とする方式です。家賃差額補償の考え方を方式化したもので、賃貸住宅で広く使われます。

2. 割合方式

土地・建物の更地価格に借家権割合を掛けて借家権価格を算定する方式です。借家権割合は地域・物件タイプで20〜40%程度が目安とされています。

3. 収益価格控除方式

不動産の収益価格から、借家権が設定されている状態の価格と借家権が消滅した状態の価格の差額を借家権価格とする方式です。店舗・事務所で採用されることが多く、計算は複雑になります。

4. 比準方式

近隣の同種事例(過去の立ち退き和解金額や判例)を参考に金額を決める方式です。判例蓄積が多いエリアでは有効ですが、個別事情の差を調整する必要があります。

公開判例から見える月数倍率の傾向

弁護士事務所が公開している立ち退き和解事例を見ると、賃料に対する立ち退き料の月数倍率に大きな幅があることが分かります。

  • 賃料が低い長期入居物件: 50〜90ヶ月分以上の事例あり
  • 賃料が中程度の通常物件: 20〜40ヶ月分が一つの中心帯
  • 賃料が高めで短期入居の物件: 10〜20ヶ月分の事例も

月数倍率を押し上げる要素は、入居年数の長さ、高齢・病気・通院などの引越し負担、子どもの学区、許可を得たリフォーム工事の存在、代替物件が見つけにくい地域性などです。逆に押し下げる要素は、建物の重大な老朽化、貸主自身の使用必要性、入居期間の短さです。

具体的な過去の和解金額や判例については、弁護士事務所が公表している事例集や、不動産投資情報サイトで判例別に整理されています。当メディアでは、個別事案の金額は依頼弁護士による見積もりが必要だと考えています。

立ち退き料が不要・もらえないケース

すべての退去要請で立ち退き料が支払われるわけではありません。次のケースでは、立ち退き料の請求が困難または不可能です。

賃借人の契約違反がある場合

家賃滞納(信頼関係を破壊するレベルの長期滞納)、無断転貸、用法違反、近隣への著しい迷惑行為など、賃借人側に契約違反がある場合は、契約解除を理由とする退去要請となり、立ち退き料は支払われません。

定期建物賃貸借契約の満了

定期借家契約は契約期間満了で終了する形態のため、契約期間が満了すれば立ち退き料なしで退去する必要があります。借主は事前に契約形態を確認しておく必要があります。

建物の重大な危険

地震や火災などで建物に重大な危険が生じ、居住の継続が物理的に困難な場合は、立ち退き料なしで明け渡しを求められることがあります。

競売による所有者変更

抵当権設定後に賃借権が設定された物件で、競売により所有者が変わった場合は、新所有者は短い期間で明け渡しを求めることができ、立ち退き料の請求は困難です。

立ち退きの流れ — 通知から退去までの6ヶ月

立ち退きを通告されてから退去するまでの一般的な流れと、各フェーズでの注意点を整理します。

STEP1: 解約通知(6ヶ月〜1年前)

借地借家法27条により、貸主から賃貸借契約の解約申し入れには6ヶ月以上の予告期間が必要です。立ち退き理由(建て替え・自己使用など)と、立ち退き料の提示があるかを書面で確認します。

STEP2: 立ち退き理由・正当事由の確認

通知受領後、貸主が主張する立ち退き理由が借地借家法28条の正当事由に該当するかを確認します。建物の老朽化が理由なら、その客観的根拠(築年数、修繕状況、耐震診断結果)を求めます。

STEP3: 立ち退き料の交渉(4ヶ月前〜)

引越し費用、新居初期費用、家賃差額、借家権、慰謝料の5項目それぞれを請求リストとして提示します。一括金額の合意ではなく、内訳を明示した合意書を作成するのが望ましいです。

STEP4: 立ち退き合意書の締結

合意した金額、支払時期、明け渡し期日、原状回復の範囲、敷金返還の扱いを書面化します。口頭合意のみで進めると後日のトラブルになりやすいため、書面化を必ず行います。

STEP5: 明け渡し(3ヶ月前〜当日)

立ち退き料の支払いタイミングは合意書に基づきます。明け渡し時に立ち退き料受領、または明け渡し後一定期間内の支払いが一般的です。

立ち退き料を最大化する5つのポイント

立ち退き料は交渉次第で大きく変動します。借主側で意識すべきポイントを押さえます。

1. 立ち退きの意思を安易に示さない

最初から「立ち退きに応じる」と表明すると、立ち退き料の交渉余地が狭まります。「正当事由を確認したうえで判断する」というスタンスで交渉に臨みます。

2. 引越し費用などの実費を漏れなく請求する

引越し費用、新居の敷金・礼金・仲介手数料、火災保険、鍵交換、保証会社利用料、家賃差額の数年分など、想定される実費を漏れなく書き出して請求リストにします。

3. 物件への必要性・代替困難性を具体的に主張する

「子どもの学区」「通院先の病院」「職場へのアクセス」「近隣との関係」など、現在の物件に居住する必要性を具体的に主張します。これらは月数倍率の押し上げ要素になります。

4. 入居期間・年齢・健康状態を正確に伝える

長期入居、高齢、病気、通院などの事情は、立ち退きの負担を客観的に高めるため、立ち退き料の根拠として有効です。診断書や通院記録を提示できる準備をしておきます。

5. 弁護士相談のタイミングは「金額提示前」

貸主から立ち退き料の金額提示を受けた後では交渉余地が狭まることがあります。立ち退き通告を受けた段階、遅くとも金額提示前のタイミングで弁護士相談を検討します。

立ち退き料を受け取った後の「敷金・原状回復」を見落とさない

立ち退き料を受け取って退去する場合でも、借主側には原状回復義務と敷金返還の論点が残ります。実質的な手取り額を把握するうえで、これらの費用を立ち退き料と一体で計算する必要があります。

立ち退き時にも原状回復義務はある

民法621条により、賃借人は通常損耗・経年劣化を除いた損傷について原状に復する義務を負います。立ち退きが貸主都合であっても、借主の故意・過失による損傷分の原状回復義務は消滅しません。

ただし立ち退き合意書で「原状回復義務を貸主が引き受ける」と明記すれば、借主負担は発生しません。建物が建て替え予定であれば、貸主はどうせ取り壊すため原状回復を求める実益がなく、合意書で免除を取り付ける交渉が有効です。原状回復義務の範囲については原状回復義務の範囲と法的根拠で詳しく解説しています。

敷金返還の取り扱い

民法622条の2により、敷金は退去時に未払賃料や原状回復費用の充当後、残額を借主に返還する仕組みです。立ち退き時にも敷金返還ルールは適用されます。

立ち退き合意書で「敷金は全額返還」と明記しておくと、原状回復費用の控除なしで敷金が戻ります。敷金返還の計算方法については敷金は返ってくる?返還額の計算方法を参照してください。

立ち退きトータル収支シミュレーション

立ち退き料を受け取っても、原状回復負担や新居初期費用で目減りする可能性があります。実質手取りを試算する一覧を以下にまとめます。

項目金額の例説明
立ち退き料受領額+200万円貸主から支払われる金額
原状回復負担(合意書で免除)0円合意書で貸主負担を明記した場合
原状回復負担(免除なし)-10万円借主の故意過失部分
敷金返還+8万円預入時8万円の場合
敷金返還(原状回復控除あり)+0〜3万円控除後の残額
新居の敷金・礼金・仲介手数料-32万円家賃8万円の場合
引越し費用-15万円単身〜小規模ファミリー
火災保険・鍵交換-3万円新居の初期諸費用

立ち退き料200万円のケースで原状回復が合意書で免除された場合の実質手取りは、200万円+8万円-32万円-15万円-3万円=158万円となります。原状回復免除を取り付けるかどうかで手取りが10万円以上変わるため、合意書の文言は慎重に確認する必要があります。

退去立会いで原状回復の責任分担を協議する際の注意点は、退去立会いしないほうがいい?トラブル回避のポイントで詳しく解説しています。

立ち退き料の税金処理

立ち退き料を受け取った場合の税務処理は、受領者・支払者で取り扱いが異なります。

借主側の税務処理

借主が受け取る立ち退き料は、所得税法上「譲渡所得」または「一時所得」として課税対象になります。借家権の対価としての性格が強い場合は譲渡所得、慰謝料的な性格が強い場合は一時所得とされる傾向があります。引越し実費の補填部分については非課税扱いになる場合もあります。

一時所得の場合、年間50万円の特別控除が適用された後の金額の2分の1が課税対象です。譲渡所得の場合は所有期間(5年以下か超か)で短期・長期の区分があります。

貸主側の税務処理

貸主が支払う立ち退き料は、原則として必要経費(不動産所得の経費)または資本的支出として処理されます。建て替え目的の立ち退き料は資本的支出(建物の取得価額に算入)、自己使用目的の場合は必要経費とされる傾向があります。

消費税

立ち退き料は資産の譲渡等の対価ではないため、消費税は非課税です。

具体的な税務処理は個別事案により判断が分かれるため、税理士に相談したうえで確定申告を行うことをおすすめします。

まとめ — 立ち退き料は内訳ごとの請求で適正額を確保する

立ち退き料の相場は、賃貸アパート・マンションで家賃の6ヶ月〜10ヶ月分が一つの目安ですが、判例ベースでは20ヶ月〜90ヶ月分の事例もあり、個別事情で大きく変動します。

借主が請求できる項目は引越し費用、新居の初期費用、家賃差額補償、借家権、慰謝料の5つに整理でき、内訳ごとに積み上げて請求するのが適正額を確保する基本です。

立ち退き料を受け取った後も、原状回復義務と敷金返還の論点が残ります。立ち退き合意書で原状回復免除や敷金全額返還を明記することで、実質手取り額が大きく変わります。

立ち退き通告を受けた段階で、契約形態(普通借家か定期借家か)の確認、正当事由の根拠提示の要求、書面化の徹底、弁護士相談を金額提示前に検討する、という4点を押さえてください。

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出典: 借地借家法28条(建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件)、借地借家法27条(解約申入れの場合)、民法621条(賃借人の原状回復義務)、民法622条の2(敷金)、消費者契約法10条、所得税法(一時所得・譲渡所得)


立ち退き料の交渉は、書面化と内訳の明示が要諦です。賃貸リフォーム研究所の無料見積もりシミュレーションでは、立ち退き時の原状回復負担と敷金返還想定を試算できます。立ち退き合意書の作成や金額交渉については、賃貸借契約に詳しい弁護士への相談が確実です。

立ち退き料に関するご相談はお問い合わせフォームからも受け付けています。

出典・参考文献

よくある質問

立ち退き料は家賃の何ヶ月分が相場ですか?
賃貸アパート・マンションでは家賃の6ヶ月〜10ヶ月分に引越し費用と仲介手数料を加えた金額が一つの目安です。ただし公開判例では20ヶ月〜90ヶ月分の事例もあり、入居期間・代替物件の見つけやすさ・正当事由の強弱で大きく変動します。賃料6万円のアパートで200万円程度(30ヶ月分)が居住用の典型例として挙げられることが多いです。
100万円の立ち退き料は妥当ですか?
金額の妥当性は賃料・入居年数・物件タイプ・正当事由の強さで判断します。ワンルーム賃料5万円程度であれば100万円(20ヶ月分)は標準的、ファミリー向け賃料10万円であれば不足、店舗の場合は営業補償が加わるため別枠での計算が必要です。具体的な妥当性は弁護士に相談するのが確実です。
契約書に「立ち退き料なし」と書かれていたら受け取れませんか?
普通借家契約で「立ち退き料を請求しない」「無償で立ち退く」といった特約は、消費者契約法10条や借地借家法28条との関係で借主に一方的に不利な条項として無効と判断される可能性があります。実際の有効性は契約形態(定期借家か普通借家か)と特約の文言で変わるため、契約書を持って弁護士相談するのが確実です。
立ち退き料に税金はかかりますか?
借主が受け取る立ち退き料は、所得税法上「譲渡所得」または「一時所得」として課税対象になります。引越し実費の補填部分は非課税扱いになることもあり、確定申告で適切に区分する必要があります。消費税は非課税(資産の譲渡等に該当しないため)です。詳細は税理士に相談してください。
立ち退きを拒否できますか?
普通借家契約であれば、貸主側に「正当事由」(建物の老朽化・自己使用の必要性など)と立ち退き料の提示がなければ、借主は立ち退きを拒否できます。定期借家契約の満了時は契約上、退去が必要です。家賃滞納や契約違反がある場合も拒否は困難です。

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